ファーウェイの影響は?
先日ファーウェイのCFOが電撃逮捕され、日本も政府、省庁等が一斉にファーウェイ製品使用を制限しました。
ここでその影響を一番受けたのは、ソフトバンクです。
ソフトバンクは、12月6日に通信障害を起こしたばかりで、またファーウェイの通信基地局設備を採用しており、次世代通信システムの5Gでも共同開発、実証実験を行ってきたからです。
またファーウェイジャパンと広告契約も結び、親密な関係にあるからです。
他の大手NTTドコモ、KDDIもファーウェイ製の通信設備使用を見送る予定です。
現在の米中貿易戦争は、5Gの覇権争いでしのぎを削り、アメリカは同盟国中心に締め出しを要請し、中国もiPhone等のアメリカ製品のボイコット等を行っています。
ファーウェイは、サムスン、アップルと世界のスマホ出荷台数での三つ巴の戦いになり、CPUもアメリカクアルコム製のスナップドラゴンではなくファーウェイ製のキリンを使用している場合が多いです。
日本では、海外に比べiPhoneの利用が多いためファーウェイのシェアは低いが、ファーウェイ製品の締め出しは民間企業へと影響が出てきそうです。
また消費者の反応も微妙です。
元々は台湾のエイスースが格安スマホで売り出し、シェアのトップを走ったがその後2017年には逆転しました。
ファーウェイにとっての転機は、2015年に発売したNexus6Pで商品企画や設計はグーグルが行う純正スマホでした。
ここでグーグル純正端末を手がけたことでイメージも上がり、価格もボリュームゾーンの3万円台のラインナップを豊富に揃え、フラッグシップの製品も同時に増やし、コスパ製品とハイエンド製品両面で商品投入し他社を圧倒してきました。
現在の価格比較サイト等で、10位までにファーウェイの端末が6機ランクインする等人気もあります。
先月には同社の呉波氏は、世界シェア2位、日本でのSIMフリースマホのシェア1位、キャリア向けとSIMフリー端末を合わせたスマホシェアで上位5位、アンドロイドタブレットで1位等をアピールしていました。
しかし現在の厳しい環境の中、台湾のエイスースはここぞとばかりに巻き返しを図っています。
また日本のソニーやシャープ等日本メーカーも挽回の機会を伺っています。
これまでファーウェイは、官民一体で中国政府が最大限支援してきたからこそ、驚異的な価格性能比の商品を送り出せたとの指摘も多かったです。
日本の消費者も、安くて高機能と評価してきたが、スマホ購入リストから外し違うメーカーの端末に買い替える人も増えると見ています。
今後ファーウェイの展開を注視していくべきだろう。
ではまた。