アパレル会社は大丈夫か?
秋雨前線の影響で、日々鬱陶しい天気です。
被災地の皆様には、大変でしょうが何とか踏ん張って欲しいと思います。
ところで、最近は婦人服を筆頭に高額品が売れていません。
平日百貨店の売り場を見ても、婦人服売り場でさえ殆どお客さんを見かけません。
アパレル会社は、当然色々な施策を行っているとは思いますが、その効果は出ているのでしょうか。
ショッピングモール内の店はそこそこ売れていて、またアウトレットもたくさんの客が来店しています。
では、海外のアパレルブランドはどうでしょうか。
直近のニュースで、バーバリー社が昨年度だけで2860万ポンド(42億円)の売れ残り在庫を焼却処分し、環境保護派から非難を浴び、処分を中止に追い込まれました。
焼却処分は、メーカーにとっては最善の方策ですが、利益がある程度確保できないと難しいです。
バーバリー社は、18年3月期27億3300万ポンドの売上で、売上対比15.0%の営業利益を稼いでいます。
また、H&Mも昨年デンマークで毎年12トンの売れ残り衣類を処分し、非難をされていたが年々在庫が積み上がっているので、会社としてはしょうがない状況です。
H&Mの場合は、商品的に低単価なので流通させるのは難しいですが、バーバリーの場合はアウトレットなどでの販売も可能ですので、ある意味もったいないですね。
もちろんブランドイメージの低下を防ぐことは大事ですが、数量を抑えて販売するのもひとつの手段かなと思います。
このような高級ブランドは、在庫が回転せず処分が必要になるが、ヴィンテージ感を敢えて作り上げ、付加価値をつけていくのも重要かと思います。
中古衣料市場では、ヴィンテージ価値が評価されブランドによっては新品以上の値が付きます。
ですので、過去の限定品等はアーカイブビジネスとして成り立ちますし、リメイクなども重要かと思います。
ここで日本のアパレルメーカーも、今後の販売を考えていかなければ存続の危機も有りえます。
オンワード、イトキン、三陽商会、ワールド等各社が、売上減で苦しんでいますが、優秀なデザイナーと組み価格にあった商品を提供することが大事です。
セレクトショップなどは、それぞれ駅ビルやルミネ等のショッピングビルに出店し、売上も確保してまたネットのショッピングモールにも出品し好調です。
アパレル会社もやり方によっては、生き残る方法もあるし、ブランド力を活かして販売を強化できるので、何とか生き残って欲しいと思います。
海外ブランドは強力ですが、国産ブランドを応援しないと国内経済の空洞化が起こり、引いては日本経済全体が悪くなるので、デザイン力と販売力を強化して競争に勝って欲しいと思います。